ジェノバ(リグーリア州)のポンテデシモにあるBiscottificio Grondonaは、幅広いレシピと厳選された材料でビスケットとペストリー製品を生産する歴史ある会社です。
1820年、グロンドーナ家が所有する古い「製粉所」から物語は始まります。19世紀にはすでに、街の高級店向けにビスケットを製造していました。この歴史は、祖父のオルランドが作成したメモのおかげで、世代から世代へと受け継がれてきました。彼のメモによって、私たちは伝統的なレシピだけでなく、ミキシング、調理、今日でも使われているサワードウのメンテナンスなど、数々の秘密、観察、技術上のヒントを知ることができたのです。
Grondonaの最も重要な秘密は、マザーイースト(サワードウ)を使って料理を作ることです。サワードウスターターは、他の酵母や促進剤を加えることなく、2世紀近くも生き続けています。このサワードウスターターを毎日リフレッシュすることで、他では味わえない軽やかな食感のビスケットを生み出しているのです。
こうした伝統に、グロンドーナは洗練された工業技術や、流通で存在感を発揮するクラフトマンシップを、モノの感覚を失うことなく融合させることができたのです。そのため、古代ジェノヴァのケーキやビスケットのレシピが時を経てもそのまま残っています。


